タクシー福祉券でお釣りを貰う方法と運転手の本音

タクシーのお仕事

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心身障害者の方を対象に電車やバス等の公共性の高い交通の利用が困難である事を鑑みて、自治体から福祉タクシー券というものが発行されます。
地域、又は障害の内容や手帳の等級による助成金の違いはありますが、概ね1万円〜5万円の間の金額分がタクシーだけに使える福祉券として支給されます。

タクシー福祉券

これを受け取ったタクシー会社、及びタクシー事業者は、後日自治体の福祉課等を通じて換金するわけですが、
当然これはタクシーに使用する為に発行されているものなので、現金化が出来ないようになっています。
これは東京都世田谷区が発行している福祉券ですが、よく見ると注意書きの部分にこれで運賃を支払うとお釣りが出ない旨が記載されています。

タクシー福祉券 お釣りが出ない

例えば運賃が410円だった場合、500円分の福祉券を出すと現金で出した際に返ってくるはずの90円のお釣りは出ません。

が、しかし、実は福祉券で支払ってもお釣りを貰う方法があります。
既にやっている人はやっているのですが、今回はそんな裏ワザをご紹介します。

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現金と混ぜて出す方法

全てタクシー福祉券で支払おうとするとお釣りは出ませんが、そこに現金を混ぜて出すと、お釣りを受け取ることができるようになります。

例えば410円の運賃だった場合、100円分の福祉券を4枚出して、そこに現金100円を足して出せば90円のお釣りを受け取ることが可能となります。

券が余るようなら別ですが、全額福祉券払いでお釣りが切り捨てられてしまうよりも、現金を混ぜたほうがおトクだと言えます。

お釣りはどこへ行くの?

ところで、福祉券のみの支払いでお釣りが出なかった場合、その差額分はどうなるのかというと、実は基本的にドライバーに対するチップになっています。

410円の運賃に対して500円分の福祉券で支払った場合、差額の90円はまるまるドライバーの懐に入っています。
福祉券で支払う多くのお客さんはこの事はご存知で「運転手さん、とっといて」なんて言いながら福祉券のみで支払うお客さんも多いです。

ドライバーの本音

福祉券をお持ちのお客さんは基本的に障害者手帳が交付されています。
多くのタクシーは障害者手帳を提示された場合、1割の割引運賃を適用しています。
これはあまり知られていないのですが、この割引に関して国や自治体からは一切の補助は出ていません。
完全に業界が独自に行っているサービスです。
よって割引による負担額はタクシー会社、及び個人タクシー事業者の財布から出している事になります。
割引運賃を負担しないタクシー会社もあるので、その場合は所属運転手の負担になります。

もちろんお釣りを受け取るのは利用者の当然の権利なのですが、タクシー会社やドライバー側の本音としては福祉券のお釣りが出ない差額で割引分を埋め合わせている部分もあります。
なので、もし仮に余るようなら福祉券のみで支払って頂いて、ドライバーや会社の負担分を埋め合わせて頂けると喜びます。

私もそうなのですが、殆どの個人タクシードライバーは福祉券の換金を組合に代行してもらっていて、その際にさらに換金手数料を3%程取られてしまいます。
そんな事情から福祉券を嫌がる個人タクシー事業者も一部いて、たまに福祉券利用者に「福祉券でもいいですか?」と言われる事があります。
お客さん側に気を遣わせてしまって申し訳無いの一言なのですが、背景にはこんな事情があるという事ですね。

まとめ

●福祉券は現金を混ぜるとお釣りが出ます。

●お釣りが出ない分の差額は運転手のチップとなっています。

●障害者手帳による割引分は、タクシー会社や個人タクシー事業者が負担しています。

障害者割引の助成金を国が出す等の制度改革によって、身体の不自由な方にもっと気兼ねなくタクシーを利用できるようになってくれるのが理想だとは思います。
っていうか、それが当たり前の筈なんですけどねぇ。

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